大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

公開日: 更新日:

展示物の搬入はゼロ

 日本国際博覧会協会によると、参加47カ国が自前で建てるパビリオンのうち、21日時点で「完了証明」が交付されたのは、たった6カ国(アイルランド、韓国、フィリピン、オーストラリア、ブルガリア、オランダ)。その完了証明も「あくまで外観工事の安全が確認できた時点で交付し、内装は含まない」(万博協会広報部)との基準で、肝心の展示物などの搬入まで完了している国は依然「ゼロ」(同)だ。

 当初の工程表では、今年1月中旬に内装・展示を含めて全ての工事が完了すると想定していたが、この体たらく。4月5、6両日には大阪府民4万人を会場に集め、運営や動線を確認する「テストラン」を実施。「巨大リング」に上ったり、パビリオンに入館する予定だが、工事は間に合うのか。

「今のところ、間に合わないと言っている国はない」(万博協会広報部)

 パビリオンが歯抜け状態で開幕すれば、図らずも「行列のない万博」は実現しそうである。

  ◇  ◇  ◇

 総工費344億円を投じる万博の目玉・巨大木造リングにも見逃せない問題が山積だ。とりわけ、万博終わった後の始末について。解体費、運搬費、維持費などどれをとっても莫大なカネが……関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  5. 5

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  1. 6

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  2. 7

    高市首相が狙う悪夢の“強権官邸”復活…安倍時代の再来へ「経産-警察ライン」で恐怖政治

  3. 8

    最終盤の宮城県知事選は仰天の展開! 高市首相応援の現職vs昭恵さん&参政党支援の元自民議員でデッドヒート

  4. 9

    小川晶市長「ラブホ密会」の震源地…群馬・前橋市のナイトスポットで“まさかの声”続出

  5. 10

    タレント出身議員の“出世頭” 三原じゅん子氏の暴力団交遊疑惑と絶えない金銭トラブル