法の抜け穴くぐり…西川前農相「卵業界」から露骨な税金還流

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「政治とカネ」の問題で失脚した西川公也前農相の「政業癒着」疑惑はいまだくすぶったままだ。西川氏と鶏卵業界の蜜月関係は日刊ゲンダイ」本紙既報(25日付)の通りだが、今度は“税金還流”問題が噴出した。

 西川氏の政党支部の収支報告書によると、13年に「日本養鶏政治連盟」から「パーティー会費」として計3回、総額260万円が渡っている。連盟は、一般社団法人「日本養鶏協会」の関連組織「日本鶏卵生産者協会」の政治団体。養鶏協会と生産者協会は所在地が同じで、18人もの役員がまたがって在籍しており、ほぼ一体的な組織とみられる。

 問題なのは、養鶏協会が国から毎年、巨額の補助金交付事業を請け負っていることだ。補助金は農水省所管の「鶏卵生産者経営安定対策事業」。11年から毎年約52億円もの予算がついているが、受注業者は養鶏協会1団体のみ。同省鶏卵課の担当者は、「鶏卵価格の安定化を目的にし、余った予算は国庫に返納させている」と話し、13年度の拠出額は約47億円だったという。

 養鶏政治連盟の13年分の収支報告書には、収入総額が約2076万円との記載があり、うち約806万円を借り入れに頼っている。全額の「借入先」は養鶏協会と一体化した「日本鶏卵生産者協会」だ。つまり、養鶏協会に渡った補助金が、養鶏政治連盟を経て「パーティー会費」として西川氏の手元に流れる、ロコツな“税金還流”の構図が浮かぶのだ。

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