“棄権票の受け皿”に 小林節氏が参院選比例区へ怒りの出馬
違憲の「安保法」に反対している弁護士で憲法学者の小林節・慶応大名誉教授(67)が、政治団体を設立して、夏の参院選に比例区から立候補する。「安倍政権打倒」を旗印にして、インターネットなどで候補者を募集。公職選挙法で政党に準じた選挙運動ができる「確認団体」となるため、小林氏本人を含め10人以上を擁立する方針だ。供託金や選挙資金についても、ネットで寄付を募る。
参院選の比例区について小林氏は、いわゆる「オリーブの木」方式の統一名簿による野党共闘を唱えていたが、民進党が消極的なため、戦い方を変更した形。小林氏は本紙にこう言った。
「自分のことしか考えない既存の政治家とは一線を画した方がいいと判断しました。このままでは民進党はイヤ、共産党にも投票する気になれないという人が棄権してしまう。そうなると安倍政権が続いてしまいます。行き場のない票の受け皿をつくりたい」
政治団体の基本政策は次の通り。(1)言論の自由の回復(2)消費税再増税の延期と行財政改革(3)辺野古新基地建設の中止と対米再交渉(4)TPP不承認と再交渉(5)原発の廃止と新エネルギーへの転換(6)戦争法の廃止と関連予算の福祉・教育への転換、改悪労働法制の改正等により、共生社会の実現⑦憲法改悪の阻止。
9日午後、都内で記者会見して発表する。