高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

総裁が党の正式な改憲草案を潰すというクーデターの狂騒

公開日: 更新日:

 9月の自民党総裁選に向けて、安倍晋三首相が改憲を争点にしたいと表明し、それに対抗馬の石破茂元幹事長は慎重な姿勢を示している。一見すると、安倍が強気の攻勢に出て、石破が受け身に回っているかのように見えるが、実は逆だ、とベテラン与党議員が次のように解説する。

「本来、争点でないものを争点であるかに仕立てて、勝ったフリをするというのは安倍の常套手段で、これもそのひとつ。安倍の案は、周知のように、第9条に自衛隊の存在を明記する第3項を付け加えるというもので、これを安倍は昨年5月に私案として一方的に発表し、後に自民党の改憲推進本部に文書としてまとめさせたものの、党としての機関決定に持ち込んではいない。それに対して、石破は戦力不保持と交戦権放棄を謳った第2項を削除する案だが、これは野党時代の2012年に同党が決定し発表した改憲草案に沿った主張。それを安倍の取り巻き連中が『どちらを党の方針とするか、決着をつける』などと言い回っているのは、筋がネジレている。総裁が私案を掲げて党の正式の草案を潰そうという話で、手続き的にデタラメな一種のクーデターということになる」

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