田岡俊次
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田岡俊次軍事評論家、ジャーナリスト

1941年生まれ。早大卒業後、朝日新聞社。米ジョージタウン大戦略国際問題研究所(CSIS)主任研究員兼同大学外交学部講師、朝日新聞編集委員(防衛担当)、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)客員研究員、「AERA」副編集長兼シニアスタッフライターなどを歴任。著書に「戦略の条件」など。

【寄稿】両国に不利益な日韓の軍備競争が起こる形勢

公開日: 更新日:

 日韓の対立は昨年10月30日、韓国大法院が徴用工への補償を命じたのが発端と言われがちだが、実はそれ以前、10月10日から済州島で行われた国際観艦式に参加予定の日本の護衛艦は艦旗(旭日旗)を掲揚しないよう韓国側が求め亀裂が生じた。

 旭日旗は中国が1895年の下関条約で韓国独立を認めた日清戦争でも翻り、今日の海上自衛隊旗章規則も掲揚を定める。「艦旗を掲げるな」と言うのは世界の海軍の礼儀に反し、海上自衛隊は参加を取り消した。

 12月20日には韓国の駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射する事件も発生、今年10月14日の相模湾での観艦式に中国は招くが、韓国海軍は招待されない。今後、韓国が詫びたり、日本の態度が変わることは考えにくく“日韓海軍冷戦”の状態は続くだろう。

 これは文在寅大統領の思想傾向だけが原因ではない。韓国海軍は盧武鉉政権下の2005年に進水した1万9000トン級の揚陸艦(ヘリ空母)を「独島」(竹島)と命名、李明博政権下の2008年に進水した1800トン級の潜水艦は「安重根」(伊藤博文の暗殺犯)と名付けるなど、露骨な対決姿勢を示してきた。北朝鮮海・空軍は弱体だから、韓国海・空軍は予算拡大を狙うため、日本を仮想敵視するが、「日本と戦う」と言えば予算がつくのが問題だ。

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