「主催者=MLB」がはらむジレンマ 保険問題で“WBC出場不可”が激増した根本原因
【Q】5日に開幕した第6回WBC。回を増すごとにメジャーリーガーの出場も増えているものの、一方で「保険」を理由にはじかれる選手も少なくない。自国出身の選手が大量に不参加を言い渡されたプエルトリコはボイコットを示唆したほどだ。出場選手たちを悩ませるWBCの保険制度、具体的にどうなっているのでしょうか?
【A】 回を重ねるごとに熱量が上がり、W杯や五輪のように「国を背負う空気」が出てきました。その矢先に、保険の都合で“出られません”。選手やチームはもちろん、ファンが困惑するのも無理はありません。
とはいえ、実務の世界ではWBCはMLBと選手会が運営するビジネス。保険は避けて通れません。大会運営の支出の中でも保険料が最大のウエートを占め、今回は100億円を超えるとみています。球団側からすれば、選手は「高額資産の短期貸し出し」。主催者は万一の故障に備え、所属球団に補償する必要があります。その結果、故障時には野手は最大2年、投手は4年分の年俸を補償する設計になっている、というのが大枠です。
問題は、その審査が今大会は特にシビアに見えることです。故障歴や手術歴のある選手はリスク区分で不利になりやすく、長期の負傷者リスト入りや手術歴があると対象外になり得る。さらに「37歳」を境に保険が付かなくなる、という運用も伝えられています。結果として、プエルトリコが主力級を複数欠くなど戦力編成そのものを揺さぶり、ボイコット示唆にまで発展しました。これは“保険がチームをつくっている”と言っていい状況です。


















