著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

摂政宮を銃撃 元皇室崇拝者だった23歳青年の「復讐心」

公開日: 更新日:
関東大震災で帝都の焼け跡を巡視する摂政宮殿下(日本橋を渡る)。背景のビルは日本橋北詰めの帝国製麻ビル=1923(大正12)年9月15日(C)共同通信社

 近代日本にあっては、天皇を狙撃する庶民が存在することなど考えられなかった。天皇はこの国の主権者であり、軍の最高責任者であり、その存在はまさに「神」でもあった。また、家族共同体の家父長的存在でもあった。

 ところが大正末期の摂政宮の時代に一度、天皇は狙撃されている。大正12… 

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