寺脇研
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寺脇研京都造形芸術大学客員教授

1952年、福岡市生まれ。ラ・サール中高、東大法学部を経て、75年に文部省(当時)入省。初等中等教育局職業教育課長、大臣官房審議官、文化庁文化部長などを歴任し、2006年に退官。ゆとり教育の旗振り役を務め、“ミスター文部省”と呼ばれた。「危ない『道徳教科書』」など著書多数。前川喜平元文科次官との共同企画映画「子どもたちをよろしく」が2月公開予定。

共通1次から40年 なぜ「地域・経済格差」は問題視されず?

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 どう考えても、入試センターで新しい英語試験を行う方が受験生にとっては安心ではないか。予算がかかるとしても、それは必要なコストだ。時間がかかって英語力向上が遅れてしまうというのなら、それが完成するまでの期間は、2次試験において各大学がそれぞれの判断で独自試験を行うなり民間試験を活用するなりすればいい。

 にもかかわらず、準備も議論も不十分なまま導入を実施しようとしていたのである。その過程では、入試センターが選定した試験実施7団体のうちTOEICが参加を辞退するなどの一幕もあった。また、唯一の営利企業(他は公益法人など)であるベネッセコーポレーションは、下村博文元文科相や文科省との利害関係の深さが週刊誌報道などで指摘されている。そうした疑念が起きないよう「李下に冠を正さず」の姿勢も必要だった。

 ベネッセに関しては英語だけでなく、2020年度から新しく実施予定の国語や数学の記述問題の採点を子会社に全面委託することも問題視されている。採点に大量のアルバイトを使うというのが受験生を不安にさせた。採点基準は当然、出題する入試センターが決めるものの、そのすり合わせのために問題を事前にベネッセ側に示す点には、漏洩の心配が生ずる。

 このため、記述問題についても導入中止を求める声が高まってきている。共通テスト初実施まで1年余りに迫った現時点でこれほどの問題続出は、異例の極みとしか言いようがない。

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