著者のコラム一覧

保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

伊藤博文は英国公使館襲撃から開国派に変貌を遂げていく

公開日：2019/11/28 17:00　更新日：2019/11/28 17:00

伊藤は新国家建設のためには旧体制の解体も必要と説いた（Ｃ）共同通信社

　伊藤博文はもともとは長州の農民の子供であったが、軽卒の伊藤武兵衛の家に養子に入り、それが縁で松下村塾に入ることができた。

　幼少時から利発なタイプで、ペリーが日本を訪れた時に警備役の一員に加わっている。その折の有能さが認められ、吉田松陰や木戸孝允にも名が知られるようになっ…

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