著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

体制の根幹に迫る思想戦に変質していった大久保利通の暗殺

公開日: 更新日:
大久保利通暗殺に使用された日本刀。警視庁新館への引っ越しで旧館の鑑識課から見つかった。下げ紙に「明治十一年五月十一日殺人犯島田一郎他五名ノ凶行ニ用ヰタルモノ」と書かれている(C)共同通信社

 天皇親政は制度上も保証されることになった。明治10年9月、「内閣参朝公文奏上程式」が定められ、天皇は内閣に臨御することになった。国策の重要な政策に天皇が関わることを意味し、参議らもほぼ定期的に上奏することが義務づけられたのである。天皇の権威をもって政治的実権を固めようとする大久… 

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