菅原前経産相の再選後押し 立憲・国民の不毛なメンツ争い
耳からも滴り落ちた汗だく会見から1週間。菅原一秀前経産相への追及はすっかりトーンダウンだ。ウグイス嬢への違法報酬に加え、1億5000万円もの巨額選挙資金を認めた河井夫妻の陰に隠れてしまった印象だが、菅原氏も同じく公選法違反で告発された身。地元有権者へのメロン・カニ配布や秘書が選挙区内で香典を渡した疑惑にはダンマリで、決して逃げ切りは許されない。
みそぎ知らずの“耳汗メロン男”にはいつ捜査の手が伸びてもおかしくないのに、次の総選挙でも「再選は堅い」と政界でささやかれているから、冗談ではない。その理由は「ワンチーム」になれない立憲民主と国民民主のメンツ争いというから、あきれてしまう。
有権者にメロンやカニなどを配りまくった効果か、前回2017年の衆院選で菅原氏は地元・東京9区(練馬区)で次点にほぼダブルスコアをつけ、圧勝。さすがに次は票がガタ減りしそうだが、合流協議と同様に立憲と国民の候補者調整はちっとも進んでいない。
「国民が前回の衆院選で敗れた高松智之候補(45)を公認していたところ、昨年11月末に立憲が元朝日新聞記者の山岸一生候補(38)に公認を与えました。山岸氏は昨年の参院選にも出馬。あと一歩の差で敗れた後、いきなり東京9区に割って入ってきた格好です」(政界関係者)