新型肺炎拡大 武漢市長「患者は今後さらに1000人増える」
中国を中心に感染が拡大している新型肺炎の死者は80人に達したが、被害はさらに急拡大することが確実だ。
新型肺炎の発生のもとの湖北省武漢の周先旺市長が26日夜、記者会見し「武漢ではまだ2700人以上の患者が検査結果を待っており、患者数は近々さらに1000人前後増える」との見通しを明らかにした。患者は中国本土以外の13の国と地域も合わせて2000人超が確認されており、近く患者の数が3000人を超えるのは必至だ。
一方、有力紙・中国新聞週刊は25日、武漢市で肺炎の流行が始まった昨年末、市当局が医療関係者に箝口令を敷いていたと報じた。医師らは病院を通じて「感染について許可なしに発言したりメディアの取材を受けてはならない」と指示されたという。
また、感染拡大に歯止めがかからない状況を受け、中国政府は27日になって春節(旧正月)を挟んだ連休を2月2日まで3日間延長すると発表した。本来は24~30日だが、役所や会社の再開を遅らせ、感染機会を減らすのが目的とされる。