武漢市“封鎖”失敗か 新型肺炎死者17人で否めない手遅れ感
パンデミックの兆しか。日を追うごとに新たな感染者が確認されている新型コロナウイルスによる肺炎。発生源である中国・湖北省武漢市は23日、感染拡大を防ぐため市内の“封鎖”に乗り出したが、はたして封じ込めはうまくいくのか。もはや、手遅れ感は否めない状態だ。
■肺炎患者830人
中国政府によると、24日午前0時(現地時間)までの国内の患者数は830人。死者も前日の17人から25人に増加した。国外の感染者はタイ、米国、台湾、韓国、日本、ベトナム、シンガポールで確認されている。
23日は、60代の日本人男性が重い肺炎で武漢市内の病院に入院していることが判明。新型ウイルスが原因かどうかは調査中だという。
感染拡大を防げなければ大流行すること必至である。武漢は空港や鉄道駅を封鎖。交通機関の運行を停止する事実上の「封鎖」に乗り出した。
武漢の人口は約1100万人。約500人の日本人が住んでいるが、日本人も閉じ込められたままだ。現地の日本人からは「チャンスがあれば脱出したいが、方法がない」と悲鳴が上がっている。市内の駅前にはマスク姿の警官が警備に当たり、コンビニやスーパーマーケットには食料品を買い求める市民が殺到したという。