新型コロナウイルス拡散 世界が出現恐れる「毒王」とは?
中国・湖北省武漢市の市場が発生源とされる「新型コロナウイルス」による肺炎が世界中に広がっている。
これまでに中国やタイ、香港、マカオ、シンガポール、台湾、日本、米国で感染者が確認されたほか、メキシコの北東部タマウリパス州でも、先月下旬に武漢市を訪れていた大学教員の男性に感染の疑いがあることが分かった。
23日時点で、中国国内で確認された死者は17人。感染者は500人を突破した。武漢市は、市外への感染拡大を防止するため、空港や鉄道駅を閉鎖し、交通機関の運行を停止する事実上の移動制限に乗り出した。
こうした事態を受け、世界保健機関(WHO)は22日、スイスのジュネーブで緊急委員会を開催。「新型のコロナウイルス」による肺炎が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうかについて慎重に議論を続けている。
日本の外務省は23日、武漢市について、不要不急な渡航は中止するよう促す「感染症危険情報レベル2」に引き上げたと発表。厚生労働は引き続き、成田や関西などの各空港で検疫体制を強化しているが、果たして「水際作戦」で防げるのか。医療ガバナンス研究所(東京)の上昌広理事長はこう言う。