保阪正康
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保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

日本軍は停戦交渉を持ちかけつつ中国軍に一撃を加えた

公開日: 更新日:
日本軍の北京爆撃によって集まった中国人難民(C)Robert Hunt Library/Mary Evans/共同通信イメージズ

 日中戦争はこの盧溝橋事件が発端になり、やがて全面戦争に発展していった。たしかに7月7日の夜に発砲事件があり、小競り合いの様相は呈したが、それから明け方までは特に軍事衝突の兆候はなかった。ところが明け方までの間に、日本軍は幾つかの部隊を動かして本格的な戦争に打って出るかのような態…

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