著者のコラム一覧

保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

たとえ全面否認しても…単なる噂でシベリアに送られたスターリンの圧政

公開日：2022/04/22 17:00　更新日：2022/04/22 17:00

宇宙航空学の日、ガガーリンとコロリョフが埋葬されている場所（クレムリン）に花を手向ける儀仗兵たち（Ｃ）Sputnik／共同通信イメージズ

　コロリョフはロケットの研究者として、ソ連では名前の知られた人物であった。こういう研究者たちが、反国家的人物として糾弾されるのがソ連社会の不思議なところであった。コロリョフが属していたのは噴射推進科学技術研究所であり、ロケットの実際的な研究陣の指導部に身を置いていた。

　と…

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