【サントリー】「金麦」を格上げし「デイリービール」市場を開拓 エコノミー価格帯でより高い満足感を
10月の酒税法改正でビール系飲料の税率は、350ミリリットルあたり54.25円に一本化される。従来の税率に比べると、「ビール」は約9.1円の減税で、「発泡酒」「第3のビール」は逆に約7.26円の増税になる。この流れに合わせて、発泡酒の一部の銘柄はレシピを見直し、ビールに格上げする動きも相次ぐ。そこで大手4社に酒税法改正を見据えたビールの戦略を聞いた。
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酒税改正を受けてサントリーは、従来の区分で新ジャンル(発泡酒②)だった「金麦」をビールに格上げ。10月6日付でビールとして「金麦」「金麦〈糖質75%オフ〉」を発売したほか、13日付で新たに「金麦〈豊潤〉」を投入した。「ザ・プレミアム・モルツ」や「サントリー生ビール」「パーフェクトサントリービール」などのブランドも抱える中、同社が金麦のビール化で切り開くのは「デイリービール」という新たな市場だという。
物価高でビールに対する消費者の見方も厳しい。同社が行った「消費意識とビール選びに関するアンケート調査」(n=2万2238)によると、物価高を実感している人や生活費への不安を感じている人は、いずれも9割だ。
そこで週3日以上ビール類を飲む人のうち消費節約派(n=848)を対象に、酒税改正後のビール価格税込み227円程度(従来は同237円程度)を示し、自宅で日常的に飲むビール価格の受け止め方を尋ねると、「高い」「やや高い」の合計は83.9%。それだけにビールメーカーへの期待は「価格を下げる工夫」がトップの44.6%だ。
総務省「消費者物価指数」によると、2025年の食料品価格は2007年との比較で46.1ポイント上昇。一方、名目賃金指数は同7.4ポイント増にとどまる(厚労省「毎月勤労統計調査」)。賃金アップが物価上昇に追いつかず、消費者がビールにも安さを期待するのは当然だ。
酒税改正後のビール化商品の価格がスタンダードビールより30円ほど安くなることを前提とした質問では、「30円安いビールはうれしい」は9割、「30円安ければ気軽に飲むことができる」は8割に上った。調査結果が浮き彫りにするのは、「デイリービール」への期待だ。ビール類飲用者(n=660)に「日常的に家で飲むのにふさわしいビール類ブランド」を尋ねたところ、他社のビールや発泡酒を抑えて「金麦」が19%で首位。「金麦」こそ「デイリービール」にふさわしいといえる結果だろう。


















