いちばん最後にくるのは、人間「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」村上春樹著
「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」村上春樹著
J&B(「1973年のピンボール」)、シーバスリーガル(「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」他)、カティーサーク(「ねじまき鳥クロニクル」他)、フォアローゼス(「1Q84」他)……その他ワイルドターキー、IWハーパー、ヘイグなど村上春樹の小説にはウイスキーがよく出てくる。
本書は、ウイスキーをこよなく愛す著者が、スコットランドではアイラ島のウイスキー蒸留所を巡り、アイルランドではパブを巡ってアイリッシュウイスキーを堪能するという紀行エッセー。
アイラ島には全部で7つの蒸留所があるが著者が訪れたのはボウモアとラフロイグの2つ。この「聖地巡礼」で得たご託宣は「いちばん最後にくるのは、人間」であり、そこに住んでいる人たちの暮らしぶりがウイスキーの味を造っている、と。
一方ダブリンでは、ブッシュミルズ、タラモアデューといったアイリッシュウイスキーを小さなパブの親密な空気とともに味わう。そうした幸福な瞬間に、「僕らのことばはほんとうにウィスキーになることがある」。
(新潮社 825円)



















