著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

対露防備どころではない 混乱期に乗じたロシアの千島列島要求

公開日: 更新日:
引き揚げられたロシア軍艦ディアナ号のイカリ。ディアナ号は、安政元(1854)年、日露和親条約締結交渉のためプチャーチン提督の乗艦として下田を訪れたが、安政東海地震による津波のために大破。修理のため回航中に沈没した(1976年8月3日、静岡県・田子の浦港)/(C)共同通信社

 ロシアが樺太と千島列島の両方に関心を持っていることが、安政に入ると次第に明らかになってきた。そこで幕府は蝦夷地の防備に次々と手を打っていった。安政2(1855)年には津軽、南部、仙台、秋田の4つの藩に、そして安政6(1859)年には会津と庄内の各藩に蝦夷地を分割して警備にあたら… 

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