秋葉復興相ようやく更迭…後任に“安全パイ”渡辺博道氏を起用したドタバタ人事の舞台裏
一年の終わりまでグダグダだ。岸田首相は27日、政治資金や選挙運動の“影武者”疑惑、旧統一教会との関係などさまざまな問題を抱えていた秋葉復興相をようやく更迭。後任には渡辺博道元復興相を充てた。
秋葉氏も渡辺氏も茂木派に所属。党内派閥のバランスや、来年1月からの通常国会で答弁に立つことを考えれば、復興相経験者である渡辺氏の起用は順当な人事に見える。
ただ、当初は26日に更迭の予定で、秋葉氏の後任も茂木派の伊藤達也元金融担当相と報道されていた。なぜ1日遅れた上に渡辺氏の起用に変わったのか。その舞台裏はドタバタだったようだ。
「官邸は最初から茂木派の閣僚経験者を想定していて、いったん伊藤さんに内定したのですが、なぜか茂木幹事長は『うちからは出せない』と固辞したそうです。それで、復興相経験者を中心に人選をし直したものの、泥舟内閣と心中はできないということなのか、軒並み断られてしまったようなのです。困って茂木幹事長に頼み込み、なんとか渡辺さんの入閣を了承してもらった。現在72歳の渡辺さんは首相を目指すわけでもないし、2018年に第4次安倍改造内閣で復興相に就任したことが政治家人生の“上がり”みたいなもの。次の衆院選の時期によっては比例区の73歳定年制に引っかかるため出馬しない可能性もある。そういう意味で使い勝手のいい“安全パイ”ということです」(自民党関係者)