理不尽な相手とウィンウィン? 日本に問われているのはこんな米国との関係見直しなのだ

公開日: 更新日:
まともに交渉すべき相手なのか(C)ロイター

 赤沢大臣が訪米したが、何しに行ったのか? 自由貿易だけでなく、科学を軽視し、大学の自由を奪い、積み上げてきた歴史と秩序を壊す相手とウィンウィン? 世界は米国との距離を見直している。

  ◇  ◇  ◇

 米国のトランプ政権による関税政策について協議するため、交渉役を任された赤沢経済再生相が16日、ワシントンに向けて出発。羽田空港で記者団の取材に応じた赤沢は、「信頼関係をしっかり築き、ウィンウィンの交渉ができると思っている」と意気込んでみせた。

 日本は最大の対米投資国だと説明する一方、米側の要望を聞き取って、関税除外をお願いする方針だというが、「まったく交渉にならないでしょう」と、元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言う。 

「米政府は、相互関税の一部を停止する90日間のうちに各国と個別交渉するとしていますが、ディールで何を最重視するのか、まだトランプ政権の方針は定まっていない。ベッセント財務長官も『90日以内に正式な法的文書が完成する可能性は低い』と言っています。そんな段階でイの一番に駆けつける赤沢大臣は何をしに行くというのか… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り2,558文字/全文3,043文字)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  2. 2

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 3

    日中対立「トランプ助言」を政府が全否定のナゼ…米紙WSJ報道に異常なまでに過敏に

  4. 4

    「おこめ券」に農水省イケイケも…大阪・交野市長「配らない」宣言、全国自治体も困惑ですでに破綻

  5. 5

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  1. 6

    東京3、大阪2…定数削減「試算」に自民党内は大モメ!「10増10減」仕切った森山裕前幹事長も苦言呈す

  2. 7

    狭まる「高市包囲網」…中国の露骨な“欧米巻き込み”で日中の緊張関係に出口なし

  3. 8

    全面切り替えでトラブル続き混乱拡大…それでも厚労省「マイナ保険証メリット周知」の笑止

  4. 9

    “辞め自民”和田政宗氏やっぱりの参政党入りに「何がしたいのか?」の声…宮城県知事選に敗れ離党

  5. 10

    自民党の支持率急騰で早期解散説が再浮上…永田町で囁かれるのは「来年1月7日解散→2月1日投開票」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾