著者のコラム一覧
相澤冬樹ジャーナリスト・元NHK記者

1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

真相から逃げる伊藤豊元秘書課長に「佐川局長の指示はあったんですね?」と直撃すると…

公開日: 更新日:

財務省は「おまいう」

 委員会後、伊藤氏が外に出たところで私は声をかけた。

「伊藤さん、相澤です、お久しぶりです」

 私は5年前に2度、伊藤氏を自宅近くで取材したことがある。伊藤氏はこちらを見て表情を硬くすると、そばにいた衛視の人たちに「お願いします」と私を排除するよう求めた。「佐川さんの指示はあったんですね?」という問いには答えず、足早に立ち去った。

 佐川氏については前回のこの委員会で立憲民主党の川内博史議員が証人喚問を行うよう求めている。その扱いについて協議が行われたが、自民党側は「すでに退職して民間人になっている」などとして同意せず、結論は見送られた。

 このように真相解明に向き合おうとしない自民党や財務省が、不正融資の金融機関のことを「真相をつまびらかにしようとしない」などと批判する資格があるだろうか?

 古くから「まず隗より始めよ」と言う。まず自らの問題をつまびらかにすべきだ。加藤大臣は自分の発言が「おまいう」だと気付かないのだろうか?

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    参政党が急失速か…参院選「台風の目」のはずが賛同率ガタ落ち、他党も街頭演説で“攻撃”開始

  2. 2

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  3. 3

    参院選中に参政党「排外主義カルト」の実態をマトモに報じなかった大手メディアの生ぬるさ

  4. 4

    参院選で激戦の千葉選挙区で国民民主党“激ヤバ”女性議員を自民県連が刑事告発し泥仕合に

  5. 5

    参院選神奈川で猛攻の参政党候補に疑惑を直撃! 警視庁時代に「横領発覚→依願退職→退職金で弁済」か

  1. 6

    “トンデモ発言”連発の参政党が参院選終盤でメディア批判を展開する理由…さや候補も「マスコミはウソつき」

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  4. 9

    君はそれでも参政党に投票するのか…若者たちの“熱狂”が引き寄せる「徴兵制」「治安維持法」

  5. 10

    やっぱり撃沈した山尾志桜里氏の今後…“古巣”国民民主を批判も参院東京選挙区では2人当選

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  4. 4

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  5. 5

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  4. 9

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 10

    ドジャースに激震!大谷翔平の“尻拭い役”まさかの離脱…救援陣の大穴はどれだけ打っても埋まらず