文書を処分したか?の問いを完全スルー…財務省の答弁で透けて見えた「やはり文書はある」
「財務官僚は文書を捨てたりしません。絶対あります」
田中真紀子元外相の発言を先日、本紙で報じた。その言葉通り文書は残っていると感じさせる質疑が国会で行われた。
問題になっているのは、森友事件で命を絶った赤木俊夫さんの妻、赤木雅子さんが財務省に開示を求めた関連文書。4月にその一部が開示されたが、文書が74通も欠落していることが判明。財務省は8年前の事件発覚当初に政治家関係者に関わる文書を廃棄したと説明している。
これについて22日の衆議院総務委員会で共産党のたつみコータロー(辰巳孝太郎)議員が質問に立った。
「これは誰の指示で誰が抜いたのか? そしてそのものは処分(廃棄)されたのかを確認したい」
すると答弁に立った財務省理財局の石田清次長は、当時の佐川宣寿理財局長が方向性を決定付け、その下で総務課長が中核的な役割を担ったと説明した上で、実際の廃棄は近畿財務局の職員が行ったと述べた。ここまでは質問の前半への答えだ。だが質問の後半、「抜いた文書は処分したのか?」という問いにはまったく答えなかった。