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孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

中国の対日政策「協調の模索」は「対決」へ

公開日: 更新日:
周恩来・中国首相(左)と杯を酌み交わす田中角栄首相=1972年9月28日(C)UPI=共同

 集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」を巡り、台湾有事も該当し得ると発言した高市首相の国会答弁はどこが問題なのか。

 近代史で日中関係は決して明るくない。1931年の満州事変から45年の終戦までの間、日本が中国に与えた被害は推定で、①死者は1000万~2000万人 ②総… 

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