自衛隊への「信頼」は高いが、自衛官の殉職には「無関心」
十数年ぶりに訪れたメモリアルゾーンには、殉職した自衛官の名前や写真、殉職時の状況をデータとして検索できる機械も設置されていた。この検索機では毎年の慰霊祭で遺族が読み上げてきたあいさつ文も読むことができる。父が自衛官だった筆者としては他人事とは思えず、泣けてしまって最後まで読むことができなかった。こうした情報は、本来はもっと広く国民に知られるべきだろう。
戦後、自衛隊を巡る世論は揺れ動いてきた。ゆえに慰霊碑も簡単には立ち入れない場所に設置されたのだろう。時代は変わり、自衛隊は世論調査でも「信頼できる」との回答が90%以上に達する組織となったが、自衛官の殉職に対する世間の関心はさほど高くはない。「戦死」となればなおさら考えたくないものとして扱われている。
また、自衛隊を「軍隊ではない」として憲法9条を掲げながら、政府を攻撃する時にだけ「自衛官の身にもなれ」「自衛官の家族がかわいそうだ」と引き合いに出す人もいる。そういう人にも一度でいい、慰霊碑に手を合わせてもらいたいと願わずにいられない。



















