中日ドラ3桂依央利を支えた“女手ひとつ”母の愛情弁当

公開日: 更新日:

「高校、大学に行って野球もやるとなると、私ひとりでは正直言って経済的に大変です。野球に打ち込むなら寮生活が一番なんでしょうけど、娘も2人いるから息子にだけお金をかけられない。高校も大学も自宅通いで行くことにしました。高校3年で進路を決めるときも、大学に行くか、社会人に行くかで話し合いましたね」(きくみさん)

 桂は推薦枠があった大商大への進学を希望、「学費は自分が払う」と約束した。すぐさま奨学金を借りる手続きをした。自宅通いは寮生活よりも移動時間などに時間が取られる。ハンディがあったに違いないが、それでも4年間で大学球界屈指の捕手に成長した。

 そんな桂の支えになっていたのが、母のお弁当だった。高校、大学の7年間、朝起きると、まだ温かさの残る弁当が用意されていた。
「大学には学食もある。周りに弁当を持ってくる友達もいなかったでしょうから、どうかなっていうのもあったんです。でも、息子が『弁当でいいよ』って言うんで、持たせてましたね」(きくみさん)

 10月のドラフトで、中日から指名された。きくみさんは喜びと同時に安心もしたという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木麟太郎をドラフト指名する日本プロ球団の勝算…メジャーの評価は“激辛”、セDH制採用も後押し

  2. 2

    日本ハム新庄監督がドラフト会議出席に気乗りしないワケ…ソフトB小久保監督は欠席表明

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    ブルージェイズ知将が温めるワールドシリーズ「大谷封じ」の秘策…ドジャース連覇は一筋縄ではいかず

  3. 8

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

  4. 9

    今秋ドラフトは不作!1位指名の事前公表がわずか3球団どまりのウラ側

  5. 10

    亀梨和也気になる体調不良と酒グセ、田中みな実との結婚…旧ジャニーズ退所後の順風満帆に落とし穴