元ツアー選手語る 日本人がプロテニスで食べていく絶対条件

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「年4回行われるグランドスラムは強豪が参加し賞金額も高い(例えば全豪OP優勝310万豪ドル=約3億円)。しかし、必ず出場できるのは世界ランク100位前後までの選手だけです。グランドスラムの本戦は1回戦負けでも約350万円の賞金が出る。4大大会すべて1回戦で負けても約1400万円は得られる。注目度の高いグランドスラムに出ればスポンサー契約のオファーも来る。だから100位以内にランクされていることは重要なのです」(坂井氏)

■アジアの大会でコツコツとポイントを稼ぐ

 ちなみに錦織の他に100位以内の日本男子は、伊藤竜馬(26)が576ポイントで87位、添田豪(30)が559ポイントで92位(ともに1月5日付)。

 現在の世界ランクが100位前後だと獲得賞金は約4000万円ぐらいだ。とはいっても、その金額が丸々手に入るわけではない。

「世界ツアーに参戦すれば、自分とコーチの航空チケットに宿泊代、コーチの日当などがかかる。ランク60位以内に入れば、優勝賞金もある程度高く(バリバマスターズで57万ユーロ=約8000万円)、優勝で1000ポイント獲得できる世界ツアー1000の出場権を手にできます。100位以内に入ったら、次は60位以内を目指したい。国内で育った日本人選手はそれを前提に、まずプロになったら、移動費が高い欧州の大会より、日本から近いアジアの大会に出場するべきでしょう。欧州からやってくる選手もいますが、ポイントを稼ぎやすいのは事実。アジアでコツコツとランキングを上げていくのが賢明です」(坂井氏)

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