<第34回>160キロのエネルギー

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 高校時代の最大の転機は3年春のセンバツだった。

 2年夏に骨端線損傷を患い、秋の大会は投球禁止。翌年のセンバツ出場のかかった県大会と東北大会はまったく投げられなかった。ここぞという試合に野手、あるいは代打として出場しただけ。それでも花巻東は他の投手陣が踏ん張って、東北大会ベスト4に。大谷にとっては、仲間に連れていってもらったセンバツだった。

 投球練習を始められたのは年明け。走り込みが不足したのも響いたのかもしれない。初戦で藤浪(現阪神)、森(現西武)のバッテリーを擁する大阪桐蔭に大敗。大谷は打者として右中間に本塁打を放ったものの、投手としては8回3分の2を7安打7四球9失点と火だるまになった。仲間に恩返しをすべきセンバツで、惨憺たる結果に終わった。

 両親は失意の大谷を間近で支えた。センバツで負けた直後の山梨遠征には大谷の姉・結香(22)も含め家族3人が付いていった。

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