「抜け出したいと思うが負け」 権藤氏語る混セ脱出の落とし穴

公開日: 更新日:

コラム【権藤博の流儀】

 横浜監督時代、私はリリーフ陣の起用に約束事をつくった。

1.イニングをまたいで投げた投手は次の日の試合では使わない
2.1イニングで交代した投手に限って2連投までOKとする
3.打たれた投手には翌日に必ず取り返すチャンスを与える
4.3度続けてやられた場合は二軍に落として調整し直させる

 こうした自分の中の原則を守ったことで、必然的に「中継ぎ投手のローテーション制」が出来上がった。抑えの大魔神佐々木という切り札にいかにしてつなぐか。中継ぎ陣の起用にはことさら気を使ったが、この方法が彼らの体と心のスタミナを最後まで持続させたと自負している。

 ブルペンでの投球も制限した。リリーフ投手はほぼ全試合にベンチ入りするわけだから、投球練習での球数だって少ないに越したことはない。試合中、ブルペンの様子が映し出されるモニターを見て、その日に使うつもりのない中継ぎ投手が肩をつくっていたときは、すぐに内線電話の受話器を取って、「なにをやらせてんだ!」とブルペン捕手を怒鳴ったこともあった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  5. 5

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  1. 6

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  2. 7

    高市首相が狙う悪夢の“強権官邸”復活…安倍時代の再来へ「経産-警察ライン」で恐怖政治

  3. 8

    最終盤の宮城県知事選は仰天の展開! 高市首相応援の現職vs昭恵さん&参政党支援の元自民議員でデッドヒート

  4. 9

    小川晶市長「ラブホ密会」の震源地…群馬・前橋市のナイトスポットで“まさかの声”続出

  5. 10

    タレント出身議員の“出世頭” 三原じゅん子氏の暴力団交遊疑惑と絶えない金銭トラブル