「抜け出したいと思うが負け」 権藤氏語る混セ脱出の落とし穴

公開日: 更新日:

コラム【権藤博の流儀】

 横浜監督時代、私はリリーフ陣の起用に約束事をつくった。

1.イニングをまたいで投げた投手は次の日の試合では使わない
2.1イニングで交代した投手に限って2連投までOKとする
3.打たれた投手には翌日に必ず取り返すチャンスを与える
4.3度続けてやられた場合は二軍に落として調整し直させる

 こうした自分の中の原則を守ったことで、必然的に「中継ぎ投手のローテーション制」が出来上がった。抑えの大魔神佐々木という切り札にいかにしてつなぐか。中継ぎ陣の起用にはことさら気を使ったが、この方法が彼らの体と心のスタミナを最後まで持続させたと自負している。

 ブルペンでの投球も制限した。リリーフ投手はほぼ全試合にベンチ入りするわけだから、投球練習での球数だって少ないに越したことはない。試合中、ブルペンの様子が映し出されるモニターを見て、その日に使うつもりのない中継ぎ投手が肩をつくっていたときは、すぐに内線電話の受話器を取って、「なにをやらせてんだ!」とブルペン捕手を怒鳴ったこともあった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動