強豪次々撃破で甲子園に 三沢商・浪岡監督語る強化の秘策

公開日: 更新日:

 多くの高校野球ファンを驚かせたのが、11日出場する県立の三沢商(青森)だ。県大会準々決勝では13年夏の甲子園で2勝した弘前学院聖愛、決勝では11年夏から3季連続甲子園準優勝の八戸学院光星と強豪私学を次々に撃破。私学の天下だった青森県で公立校が甲子園に出場するのは、実に19年ぶりだ。今年4月に就任したばかりの浪岡健吾監督(46)の本業は消防士。多忙な業務の傍ら、野球部をどうやって鍛えたのか話を聞いた。

――夏は2年連続県大会初戦負け。春季大会も地区予選は勝ち抜くも、本戦では初戦負けです。今回はなぜ、強豪校を倒せたのですか。

「ひとつは諦めない気持ちです。私学が強いのは最初からわかっていた。(他県から)選手を集めていますし、環境や設備だって違います。純粋な実力では絶対的な違いはある。ただ、それでもやってみなきゃわからないのがスポーツでしょう。技術的には守備練習からチーム全体が良くなってきました」

――どういうことですか。

「私は監督になる前から4、5年、三沢商でコーチをしていたんです。当時から打っても守備が乱れ、エラーが敗因という試合が多かったんです。そこで春季大会で負けた後、『これからどうするんだ? 今まで通りでいいの? 勝ちたいんだろ? それなら考えた方がいいんじゃないか?』と問題提起をさせたんです。彼らは話し合った結果、『守備からリズムを作りたい』と言ってきた。『じゃあ、しばらく守備練習だ。やっぱりバッティングもやりたいとか言うなよ』とクギも刺しましたけど(笑い)」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし