早実・清宮はすでに“丸裸” プロも驚く強豪校の「情報収集力」

公開日: 更新日:

「それまで一面識もないんですよ。なのに突然、電話をかけてきて……。あれには驚きましたね」

 中国地方のある高校野球部監督が苦笑いを浮かべて振り返る。この学校が夏の甲子園に初出場した数年前、こんなことがあったというのである。

「大阪入りしてすぐのことです。同じく甲子園出場を決めた強豪校の監督から、『今から宿舎を訪ねてもいいか?』と連絡がきた。会うと、世間話もそこそこに、『○○高校の監督はどういう性格? 4番の△△は? エースの□□は?』と質問攻めに。その強豪校の初戦の相手がたまたまうちの学校の隣県の代表校だったんです。メモを片手に、『どんな些細なことでもいいんです』と食い下がる姿を目の当たりにして、強豪校の監督はここまでするのかと、ちょっと恐怖すら感じた。その監督は今回の甲子園にも出てきていますが、きっとまた同じことをやってるんでしょうね」

 6日開幕した甲子園。世間の注目はあす8日の第1試合に登場する早実(西東京)の1年生スラッガー、清宮幸太郎に集中している。16歳にして184センチ、97キロの巨躯を誇り、西東京大会6試合で20打数10安打の打率.500、10打点の数字を残した。そんな怪物候補の甲子園デビューに期待を煽り続けるスポーツマスコミとは対照的に、プロ野球スカウトが「一発どころか、ヒットすら打てない可能性も十分ある」と冷ややかなのは、冒頭のようなエピソードをヤマほど見聞きしているからである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?