雄星は1700万円増更改 元西武コーチが「伸び悩み」分析

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 西武菊池雄星(24)が3日に契約を更改し、1700万円アップの年俸5500万円プラス出来高となった。

「10勝といわず、15勝を目指して頑張りたい」と話したように、今季も9勝止まり(10敗)。球団には防御率2.84を評価されたが、これまでプロ5年間で2ケタ勝った年はない。

 今季は21試合に先発し、133イニング。クオリティースタート(QS=6回以上を3自責点以内)は15回と多かったものの、ゲームをつくるだけで満足していい投手ではないだろう。150キロ以上を投げる先発左腕など、球界を見渡してもそうはいない。それが単なる「先発ローテのひとり」では寂しい限りだ。

 西武元投手で同球団でコーチ経験もある石井貴氏(評論家)は、伸び悩む雄星をこう見る。

「大人の投球ができていませんね。その日の調子に左右され、安定感がない。ピンチになると強引に三振を狙いにいく悪癖も直っていません。自分に自信がないため、『調子が悪い日は悪いなりに組み立てる』ことが出来ないのではないか。9勝するわけですから、技術面は問題のない証拠。彼に必要なのはメンタルトレーニングです。QSはクリアしても、走者を残して降板するケースが少なくない。そうした詰めの甘さも、メンタル面が原因だと思います」

 09年のドラフトでは6球団が1位指名したように、ポテンシャルは球界随一。いつまでも「未完の大器」に甘んじていい選手ではない。

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