塚田Vで6年連続 「ツアー選手権」から初優勝者が出る理由

公開日: 更新日:

 評論家の菅野徳雄氏が「普段のコース設定と違うからでしょう」とこう続ける。

「ツアー選手権はラフが深く、フェアウエーを外したらグリーンを狙えない。ところが、いつもの大会ではフェアウエーをキープできなくてもグリーンを狙えるから、ドライバーを振り回して、ただ飛ばしているだけ。ポイントを狙う緻密なゴルフをしていないので設定が難しくなるとボロが出るのです。陳清波さんが“いまの選手は球を上げるばかり。難しいコースでは低い球を打たなければ成績につながらない”と嘆いていた。つまり風に影響されない、俗にいう狙い打ちができない。普段の大会では狙い打ちの必要がないので、練習もしていない。それでツアー選手権のような設定になれば、とたんに勝負どころで崩れてしまう。その点、塚田は中学3年の時に渡米して、IMGゴルフアカデミーで学んでおり低い球を打っていた。だから高弾道ボールで飛ばすだけ飛ばして勝つという、変なアカにまみれていない未勝利の選手にチャンスがやってくるのです」

 大会は選手の技を引き出し、世界に通用する選手を育てるためのコース設定だった。本来なら、実績ある選手が激しい優勝争いをしなければいけなかったのに、6年続けて誰もいなかった。主力とかベテランとか呼ばれるプロに技がないことを暴露した大会だったのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い