いまや業師は皆無 日本女子プロ“レベル低下”に2つの要因

公開日: 更新日:

【サイバーエージェントレディスゴルフ 最終日】

 かつてツアーを盛り上げた大ベテランたちは嘆いているだろう。

 昨年はプレーオフで福嶋浩子に負けたキム・ハヌル(28)が、今年は7アンダーで並んだ鈴木愛(22)とのプレーオフを制し今季初優勝を果たしたが、改めて女子プロの低レベルが露呈した大会だった。例えば2日目はやや強い風が吹き、平均スコアは75.1553。5アンダー2位タイ発進の木戸愛は78もたたき、3アンダー5位タイ発進の有村智恵は79とボロボロ。ボギーなしは2人(アマの勝みなみと佐藤靖子)だけ。ちょっと風が出るとお手上げの選手が少なくない。

■「引き出しが少なくなった」

「原因は用具の進歩です」というのは、欧州シニアツアーに参戦経験がある並木俊明プロだ。

「近年のドライバーはスピン量を抑えても高い弾道のボールが打てる。逆風でも吹き上がらない。女子プロでも230~250ヤードぐらいは飛びます。30ヤードのアプローチにしても、わざわざカットに打たなくてもスピンがかかってグリーンでよく止まる。ボールも性能が良くなっているし、クラブメーカーはルール違反ギリギリでフェースの溝を深くしているからです。今はユーティリティーで高い弾道でグリーンに止めることができるので、女子プロにロングアイアンは必要ない。一方で、コンディションが悪くなった時に風の影響を受けず、距離の稼げるパンチショットをする選手は見たことがない。パーシモンのドライバーに糸巻きボールでゴルフを覚えた昔のプロより、引き出しが少なくなったことは間違いないです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  2. 2

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  3. 3

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  4. 4

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 5

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  1. 6

    半世紀前のこの国で夢のような音楽が本当につくられていた

  2. 7

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 8

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 9

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  5. 10

    プロスカウトも把握 高校球界で横行するサイン盗みの実情