“トンプソンの悲劇”がきっかけ TV映像使用制限は誰のため

公開日: 更新日:

 ひとつの「指針」が出た。ゴルフ界を統括する米国ゴルフ協会(USGA)と英国のロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフ・クラブ・オブ・セント・アンドルーズ(R&A)は25日、視聴者などがテレビの映像確認で指摘したルール違反に対するペナルティーには制限を設けることを発表した。

 この件が議論になったきっかけは、今月2日に最終日を迎えた米女子のANAインスピレーション。首位を走るレキシー・トンプソン(米国)は、テレビ中継の視聴者から大会3日17番のグリーンで、ボールを正しい位置に戻さなかったとの指摘を受けて4罰打(誤所からのプレー2罰打+スコア誤記2罰打)が科せられ、プレーオフで負けたからだ。

 テレビ視聴者からのクレームでペナルティーを科せられたことに、多くのプロゴルファーがSNSなどで“持論”を主張。タイガー・ウッズが「テレビ視聴者は競技委員ではない」とつぶやくなど、トンプソンを擁護する声が多かった。

 ゴルフ規則を定めるUSGAとR&Aの発表した新ルールは、①肉眼では認識できない証拠をカメラのズームアップなどで捉えた場合、ボール位置の誤りなどは違反としない②ボールを置く、またはドロップする際に「選手が無理のない判断」を下した時も、映像使用が限定される──ことになった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然