“トンプソンの悲劇”がきっかけ TV映像使用制限は誰のため

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 ひとつの「指針」が出た。ゴルフ界を統括する米国ゴルフ協会(USGA)と英国のロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフ・クラブ・オブ・セント・アンドルーズ(R&A)は25日、視聴者などがテレビの映像確認で指摘したルール違反に対するペナルティーには制限を設けることを発表した。

 この件が議論になったきっかけは、今月2日に最終日を迎えた米女子のANAインスピレーション。首位を走るレキシー・トンプソン(米国)は、テレビ中継の視聴者から大会3日17番のグリーンで、ボールを正しい位置に戻さなかったとの指摘を受けて4罰打(誤所からのプレー2罰打+スコア誤記2罰打)が科せられ、プレーオフで負けたからだ。

 テレビ視聴者からのクレームでペナルティーを科せられたことに、多くのプロゴルファーがSNSなどで“持論”を主張。タイガー・ウッズが「テレビ視聴者は競技委員ではない」とつぶやくなど、トンプソンを擁護する声が多かった。

 ゴルフ規則を定めるUSGAとR&Aの発表した新ルールは、①肉眼では認識できない証拠をカメラのズームアップなどで捉えた場合、ボール位置の誤りなどは違反としない②ボールを置く、またはドロップする際に「選手が無理のない判断」を下した時も、映像使用が限定される──ことになった。

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