金田正一さんは繊細で情に厚い人だった…山崎裕之氏が悼む

公開日: 更新日:

 あれは1973年1月中旬、金田監督の就任1年目のこと。

 ロッテは当時、西川口の川口球場で自主トレをしていた。ボクが同僚と体を動かしていたそのときだ。

 バタバタバタ……。上空でものスゴい爆音がしたと思ったら、外野付近に1台のヘリコプターが降りてきた。

 ボクもナインも何が起きたのか分からずにキョトンとしていると、ヘリコプターの中から金田監督が出てきたから、その場にいた選手たちは仰天した。新監督はヘリコプターに乗って自主トレを視察しに来たのだ。

 厳しい監督だった。2月の鹿児島キャンプでは、とにかくよく練習した。ボクは当時、主力だったが、それでも夕食時にグラウンドにいたことは一度や二度ではなかった。

 食を大切にした。キャンプ中の食事は前年と比べて、はるかに豪華なものになった。猛練習で食事がノドを通らない選手が続出すると、金田監督は厨房の責任者に掛け合ってメニューを工夫させた。

 体調管理にもこだわった。トレーナーの数を倍くらいに増やし、選手には体調を整えることの大切さを説いた。夏場でも新幹線や飛行機に乗るときは必ず長袖を一枚用意しなさいと言った。冷房で体を冷やさないようにするためだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

  2. 2
    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

  3. 3
    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

  4. 4
    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

  5. 5
    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

  3. 8
    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

  4. 9
    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

  5. 10
    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず

    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず