著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

“トランプ復権”で大リーグ機構は共和党との関係修復が急務

公開日: 更新日:

 大統領退任後、日本ではすでに「過去の人」となった感のあるドナルド・トランプも、米国では依然として政界の「話題の人」のひとりだ。

 4月21日のニューヨーク・タイムズに「北朝鮮の非核化に失敗した」という韓国文在寅大統領の談話が掲載されると、ただちに反論の声明を公表したことなどは、人々に「トランプ節は健在」と思わせるには十分な出来事だった。

 また、4月の日米首脳会談や5月のG7外相会議の共同声明で台湾を取り上げたことは、バイデン政権の対中政策が敵視策を採用したトランプ政権の延長線上にあると受け止められた。

 あるいは、5月10日にイスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区を攻撃すると、バイデンは事態の沈静化を呼び掛けたものの、国連では米国代表部の反対により安全保障理事会の公開会合の日程が延期された。これも、結果としてバイデン政権がトランプ政権と同様に米国のイスラエル寄りの姿勢を示したと指摘されている。

 実際、バイデン政権の高官はトランプ政権の対中政策の一部を継承したことを明言しているし、中東への関与の度合いを低下させたいという考えはバイデンもトランプも同じだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも