大谷翔平の次戦登板回避は“吉” ペレス45号で3位後退も、打者専念で本塁打王獲得に光明

公開日: 更新日:

 ライバルが本塁打を量産する中、二刀流の不発が続いている。

 エンゼルス・大谷翔平(27)が日本時間17日、敵地シカゴでのホワイトソックス戦に「3番・DH」で出場。2本の内野安打を放ち、9試合ぶりのマルチを記録したが、ノーアーチに終わった。ファウルになったとはいえ、五回には右方向に強烈な飛球。復調の兆しを見せたとはいえ、1本差で追っていたロイヤルズ・ぺレス捕手(31)が同日のアスレチックス戦の一回、先制45号2ラン。ア・リーグ本塁打王争いでトップを走っていたブルージェイズ・ゲレロ内野手(22)に並び、44本塁打の大谷は3位に転落した。

 この日の大谷は九回の第5打席で相手の6番手右腕ライトJr.から右ふくらはぎに死球を受けた。ライトJr.が危険球で退場処分となり、これに抗議したラルーサ監督も退場を宣告される大荒れの展開となった。

 大谷は何事もなく一塁に出塁し、ぶつけられた右ふくらはぎは大事に至らなかったようだが、恐れていたフィジカルへの不安が現実のものとなった。

 この試合を前に会見したジョー・マドン監督は、大谷が登板を予定していた18日のアスレチックス戦の先発を回避すると発表。指揮官は「きのう、キャッチボールをやって、痛みが出てきた。長いシーズンの疲れからくるものだと思う」と明かし、今季中のマウンド復帰については「可能だとは思うが、まだわからない」と話すにとどめた。

 マット・ワイズ投手コーチは「右腕全体の一般的な張り。シーズン終盤になれば、投手なら誰でもあるものだ」と軽症を強調したが、二刀流の肩、肘へのダメージは計り知れない。

DH限定での出場で負担減、復調に期待

 今季、投打の二刀流をこなしてきた大谷は投手として21試合、計115回3分の1で9勝2敗、防御率3.36。打者では139試合に出場し、488打数125安打の打率.256、44塁打、94打点。1918年のベーブ・ルース以来、103年ぶりの同一シーズンでの「2ケタ勝利と2ケタ本塁打」の偉業達成が目前に迫っている。マドン監督は医師の診断を受ける予定はないとし、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」(電子版)によれば、「大谷は数日以内にキャッチボールをして、患部の状態を確かめる」という。

「オレンジカウンティー・レジスター」紙は「投手のキャリアは今季で終わりになるかもしれない」と、二刀流が終焉を迎えるのではないかと報じているが、少なくとも今季はシャットダウンするのが現実的だろう。

 大谷は渡米1年目のオフに右肘靱帯を修復するトミー・ジョン(TJ)手術を受けた。ただでさえフィジカルへの負担が大きい二刀流としてプレーしているだけに右肘故障の再発リスクは避けられないからだ。

 もっとも、今季の登板を見送れば、「2ケタ勝利と2ケタ本塁打」の偉業達成は来季以降に持ち越しとなるが、タイトル獲得に光明である。

 すでに大谷の疲労はピークに達しているのは明らか。前回11日のアストロズ戦の登板では4回途中9安打6失点でKOされた。直球こそ最速158キロをマークしたが、変化球のキレはイマイチでアストロズ・コレア内野手は「スプリットは本調子でないように見えた」と話している。疲労は打撃にも悪影響を及ぼし、ライバルが本塁打を上積みする中、9月はここまでわずか2本塁打と不発が続いている。DH限定で出場すれば負担は減って復調も見込めるだろう。

「大谷はシーズン終盤に入って変化球、特にスプリットの精度が低く、決め球として使えないケースもあった。打撃同様、シーズンを通じて二刀流を継続してきた疲労からか球威、制球とも本調子から程遠く、変化球が生きないのでしょう。追い込んでも相手打者にスプリットを見極められるようなら、苦しい投球を強いられると思う。本塁打王を狙うのであれば、投手をシャットダウンして打者一本に絞った方が得策です」(スポーツライター・友成那智氏)

 大谷は残りの16試合でライバルを逆転し、悲願のタイトル獲得なるか。 

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中森明菜が口にした“幻のレコ大3連覇”と大賞の行方…紅白で再燃しそうな近藤真彦との40年の因縁

  2. 2

    近藤真彦またまた「女性軽視」「俺様」言動で“炎上”…還暦過ぎても変わらない金屏風会見との接点

  3. 3

    キンプリ高橋海人「KAITO」騒動がボカロファンと泥沼化…運営の初動対応でソロデビューにケチがつく皮肉

  4. 4

    巨人に「織田翔希を誰が育てるのか」問題…入団しても早期メジャー容認なら“時間との勝負”に

  5. 5

    米球界挑戦の横浜・織田翔希は間違いなく巨人入りに翻意する 松井監督誕生で見えた“説得の筋書き”

  1. 6

    坂本勇人は巨人“ポスト松井”確定か…由伸、阿部を押しのける筆頭候補になり得る理由

  2. 7

    (9)元AKBメンバーが「やまぐちりこ」としてAVデビュー! 順風満帆だったグループに激震が走った

  3. 8

    皇室典範改正で旧宮家の男性が「養子」に…受け入れ可能な4宮家が抱える難題とは

  4. 9

    モナキは初出場確定か? NHK紅白歌合戦出場歌手をベテラン専門家が大予想

  5. 10

    (1)松井秀喜監督で“淘汰される選手” 「確率が高いものを大切に。守備走塁は100%」の真意