担当したライバルが蹴落とされないかヒヤヒヤ…そして気になる自分の評価

公開日: 更新日:

 担当した若手がせっかくレギュラーに定着、これから中軸を狙おうってのに、入ってきたばかりの新人にポジションを奪われたらたまらない。オレ自身の評価にもかかわってくるだけに思わず、「あのルーキー、自主トレから飛ばしてたし、相当、疲れがたまってるみたいです。ボチボチ、地が出るころですよ」って部長に言ったさ。

 ところが、その新人外野手、フリー打撃直後の練習試合に代打出場。相手チームのローテーション候補から、いきなりクリーンヒットを打ったんだ。

 その瞬間、部長はオレの方を見てニヤニヤしながら、「とても疲れがたまってるようには見えねーけどな」なんて言うから、まったく、穴があったら入りたい心境だったね。

 球場からの帰り際、オレは自分が担当したくだんの選手と話をした。選手の精神面のケアもオレたちの仕事だからね。気になることはなかったし、ポジションの重なるルーキーを必要以上に気にしているふうでもない。なので「ルーキーには負けるなよ!」ってゲキを飛ばしたんだ。

 部長によれば、「キャンプは自分たちの目を鍛え直すいい機会」だそうだ。アマチュア選手ばかり追い掛けてると、どうしたって選手を見る目が甘くなる。つまりヘタクソばかりみてたら、プロでやる実力がない選手でもうまく見えてしまうってことさ。そうならないようにレギュラークラスのプレーを目に焼き付けておく必要があるということだ。それが大切なのは百も承知だが、オレたちはどうしたって目先の評価、自分たちが部長やエライさんにどう見られているかが気になるものなんだ。

(プロ野球覆面スカウト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    2026年夏の甲子園は「不作」を通り越して“凶作”…プロスカウトが指摘する異変の原因

  2. 2

    ヤンキースの「横浜・織田翔希獲得プラン」をスッパ抜く! キーマンに挙がる“日本人実業家”の名前

  3. 3

    夏の甲子園投手 プロ注目の4人をスカウト「ガチ評価」最注目の横浜・織田翔希には“意見”割れる

  4. 4

    佐藤輝明の「メジャー移籍強行突破」に現実味…“阪神残留説”も「折れるつもりはない」の声

  5. 5

    有望高校球児の進路事情に異変! 青学大は「ドラフト指名と同等の価値」「明大より上」とプロスカウト

  1. 6

    佐藤輝明「三冠王」なら年俸いくら? メジャー流出阻止へ阪神が用意する破格の条件

  2. 7

    沖縄尚学・末吉良丞は「TJ手術見込み」でもドラフト指名されるのか…プロ入り断念、大学進学のウワサも噴出

  3. 8

    日本ハム清宮幸太郎は「代打打率.625」 スタメン落ちに文句タラタラでも新庄監督の思うツボ

  4. 9

    日本ハム新庄監督に「自分に甘く他人に厳しい」の特大ブーメラン! “お気持ち表明”も非難轟々

  5. 10

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒