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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

富士大・金村尚真の速球はホームベースのちょい向こうあたりから、地を這うようにうなる

公開日: 更新日:

金村尚真(富士大/22歳)

 岡山学芸館高から進学して、3年生からは絶対的エース。リーグ戦でも、全国大会でも、いつもコンスタントな投球を繰り返して、「炎上」など見たこともない。すでに、学生球界最高峰に上りつめた快腕だ。

 実戦での投げっぷりがすばらしい。

 立ち上がり、慎重に変化球を多投しながら、145キロ前後の速球を外角低めのベストコースに決める制球力を発揮。走者を出しても、素早い牽制で足を封じながら、丁寧に投げ進める意識は変わらない。

 スライダーがタテ、ヨコ2種類あって、カーブも球速差をつくる。カットボールを速球代わりにカウント球に使い、ツーシーム、フォークを低く沈める。

■高めにふかした球がない

 すべての球種をコントロールできて、たとえば左打者ヒザ元のスライダーのような、ファウルを打たせて打者を追い込むボールの精度が高い。金村投手の最大のアドバンテージは、ここだ。とにかく、コースの内・外……どちらも投げ損じがなく、逆球がない。

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