西日本短大付・西村監督に聞く「いまどきの高校生をどうやって指導しているのですか?」

公開日: 更新日:

 ──アプローチの仕方を変えていると。

「とにかく大事なのはコミュニケーション。今の時代は何かを言うと、すぐにハラスメントと言われがちです。だから大人たちも『言うのをやめよう』『関わるのをやめよう』となり、人間関係そのものが希薄になってしまう。むしろ、我々大人の方が、若い世代とコミュニケーションを取ることを放棄しているのでは?という思いもあります」

 ──他に現在と昔で違いはありますか?

「最近の若い人たちを見て思うのは『失敗した時に自分を傷つけたくないから本気でやらない』という傾向があること。いや、これは大人もそうですね。本気でやらず、どこか評論家的なところで自分の心を整えているような気がするんです。本気でやって失敗したら、確かに悔しさ、苦しさは強い。でも、成功した時のうれしさ、喜びも強い」

 ──確かに本気を出さずに失敗したら、言い訳にできます。

「どこまでが本気かというのは個人差があるので一概には言えませんが、僕は『やりたくてもできない子』は応援します。でも、『やろうともしない子』までカバーするのは、それは少し違うかな、と思っています。野球も勉強も、結果以上にやるその姿が一番大事なんだと、子どもたちにはよく話をしています」

(聞き手=阿川大/日刊ゲンダイ

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手