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今岡真訪元プロ野球選手

1974年9月11日、兵庫県生まれ。PL学園高から東洋大に進学し、4年時にアトランタ五輪銀。96年ドラフト1位で阪神入り。2003年に首位打者、05年に球団記録の147打点で打点王。10年にロッテに移籍して12年に引退。通算1284安打、122本塁打、594打点、打率・279。引退後は阪神二軍打撃兼野手総合コーチ、ロッテ二軍監督、一軍ヘッドコーチを歴任し、6年ぶりに阪神に復帰した23年から一軍打撃コーチを務め、同年のリーグ優勝、日本一に貢献。昨季限りで退団した。

「負けろ」と願った自分を恥じたほどチームは “打倒キューバ” で一丸、完全燃焼できた

公開日: 更新日:
1996年アトランタ五輪決勝でキューバに敗れ、試合後に涙ぐむ日本ナイン(C)共同通信社

「打倒キューバ」を掲げ、アマチュア最強メンバーで臨んだ1996年のアトランタ五輪。当初は控えだった僕がスタメンで起用されるようになり、あと1敗したら敗退となる予選リーグ5戦目から流れが変わった。

「8番・二塁」で先発出場したニカラグア戦は、僕が3安打で13-6、韓国戦は1安打で14-4、予選リーグ最後のイタリア戦は3安打で12-1。1勝3敗の崖っぷちからなんとか3連勝し、通算4勝3敗で3位通過を果たした。準決勝の相手は、予選リーグで5-15と大敗を喫した米国である。

 米国は因縁の相手でもあった。ロサンゼルス大会決勝では日本が勝って金。ソウル大会決勝では敗れて銀。バルセロナ大会3位決定戦では勝って銅メダルを獲得した。4大会連続での直接対決は、注目度が高いカードとなった。

 自国開催とあってメジャーリーグ・ブレーブスの本拠地アトランタ・フルトンカウンティスタジアムには多くの米国人が訪れた。スタンド中から「USA」コールが起こる。球場内の雰囲気は米国一色である。

 だが、日本は僕や松中信彦さん(新日鉄君津)、井口資仁(青学大)らが計5本塁打と爆発。この日の僕は2安打2打点だった。投手陣もプロの誘いを断って五輪の金メダルを目指した杉浦正則さん(日本生命)から川村丈夫さん(日本石油)の継投で11-2で快勝した。スタンドは騒然とし、決勝戦のチケットを破り捨てたり、暴れる地元ファンもいたそうだ。

 決勝は予選リーグを7戦全勝で突破した宿敵キューバと対戦。二回までに6点を失う苦しい展開も、4点ビハインドの五回2死満塁から4番の松中さんが 

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