関東第一(東東京)米沢監督「野球への理解度を高めて3年夏、甲子園に向けて完成を目指す」
「去年の敗戦で、足りない部分はたくさんあるんだと思いながら、ここまでやってきました」
こう話すのは、あす(13日)、中越(新潟)との初戦を迎える関東第一の米沢貴光監督(49)だ。
昨夏の甲子園は決勝で京都国際に敗れ、準優勝。あと一歩で戴冠を逃した。2000年、低迷する母校の監督を引き受け、就任26年目で春夏合わせて12度の甲子園出場。地元出身選手を中心に編成、育成力に定評がある指揮官にその指導方針を聞いた。
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──野球部再建に向けて注力した部分とは?
「男子校としてずっとやってきて、夏の予選でも早めの敗退が続いてしまった時期だった。今いる生徒、来てもらっている生徒を大事にということは、今も昔も変わりません。今いる子たちでできる限りのことをやる。やっぱり年齢を重ねるごとに距離が出てきてしまうんですけど、同じ野球人ということで、当然、知識は自分の方が知っていないといけない。その培ってきたものをしっかり伝えていければと思っています」
──地元出身の選手が中心で突出した選手がいるわけではないものの、3年間で甲子園に行けるチームを作っている。
「うちはアスリートコースでの募集で、どうしても人数制限が出てしまう。すべての希望者を受け入れるのは難しいのですが、その中でも、野球を少しでも深く教えたいというのはあります。体が大きくなった、150キロを投げられるようになった、というのは目に見えてわかりますが、見えない部分というか、野球への理解度を高めて3年の最後、夏のゴールに向かって完成を目指そうと」