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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭「あり得ない不倫騒動」は“逆輸入アスリート”、日本社会をよく知らない日本人ゆえに起きた?

公開日: 更新日:

 錦織が有名な理由は人格でも教養でも、まして美貌でもない。テニスのパフォーマンス、スリルに満ちたプレースタイルで名声を築いたのだ。

 改めて書き連ねると、ツアー優勝12回、全米準優勝を筆頭にグランドスラム8強が10回、オリンピック銅メダル、デ杯20勝3敗──日本にこんな成績を残した選手はいなかった。これからも男女を通じて99%現れない。実力と結果についてきた名声だから何をしてもいいとは言わないが、男女に関しては、当事者でさえ何だか分からないことがある。ただ、錦織も己の特殊性は認識しておいた方がいい。

 松井、イチロー大谷翔平ゴルフ松山英樹ら、国際的に名を成した選手は、日本育ちの“輸出アスリート”だ。国内の空気を吸って育ち、人脈もあり、事後の振る舞い方を心得ている。煩わしさに慣れている。錦織は14歳で島根からフロリダに渡り、そこで研鑽。19歳でタイトルを手土産に戻った“逆輸入”、日本社会をよく知らない日本人だ……凱旋直後、したたかな卓球選手につかまったホロ苦い青春の思い出もあった。今回の騒動は犯罪ではない。どんな結末になろうと知ったことではない。

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