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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

巨人が1位指名公表 鷺宮製作所・竹丸和幸の驚くべき成長曲線…高校時代はマネジャー異動が浮上した小声の怪腕

公開日: 更新日:

竹丸和幸(鷺宮製作所/23歳)

 今春の3月、「スポニチ(社会人東京)大会」の神宮球場で、鷺宮製作所の関係者の方が、高ぶる思いを抑えるように、こんな話をしてくださった。

オリックス宮城大弥みたいなブアッとホップするようなシュートを投げるんですよ。それに、チェンジアップも低めに沈み込んできて、三振がとれる。ストレートもアベレージが140(キロ)前半超えてきて、もしかしたら、社会人のサウスポーでいちばんいいんじゃないですか」

 投手・竹丸和幸……その頃は、聞いたことのない名前だった。それが、半年経つと、バリバリのドラフト1位候補となって、ドラフト候補でナンバーワン左腕という評価すら聞こえてきた。

 今年の8月末、都市対抗野球に初めて出場し、強豪・TDKを6回1失点に抑えて勝利すると、優勝候補・日本生命も5回まで3点に抑え、2試合11イニングで15三振を奪う大奮闘だった。日本生命戦後、囲み取材を受ける竹丸投手の姿が、東京ドームのダッグアウト裏にあった。

「MAXですか? 150(キロ)です……いや、オープン戦で……勝負球はチェンジアップ……打たれたことないんで……進路ですか? プロ一本です……」

 小さな声でボソボソッと答える中身が凄かった。よく聞いてみると、広島・崇徳高時代は3番手ぐらいの控え投手。一時はマネジャー異動の話もあったぐらいで、本人も野球は高校まで……と考えていたという。監督の勧めで進んだ城西大で3年生からマウンド経験を積んで、隠し持っていた怪腕の素質開花の兆しを見せていた。

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