木佐貫洋の度の"生真面目さ"に私は面食い、野球以外の天職は銀行員しかないと確信した
フリーアナ染谷恵二氏による「ラジオじゃしゃべれないジャイアンツ」(第11回=2005年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで、多くの球界OB、関係者による回顧録や交遊録を連載してきた。
当事者として直接接してきたからこそ語れる、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となり。当時の空気感や人間関係が、ありありと浮かび上がる。
今回は巨人や日本ハムなどで活躍し、現在は巨人スカウトを務める木佐貫洋氏について綴られた、フリーアナウンサー染谷恵二氏による「ラジオじゃしゃべれないジャイアンツ」(第11回=2005年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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木佐貫の「きちょうめん」で「変な」性格はプロ野球界でも群を抜いている。巨人軍OBに声を掛けられるとパッと帽子をとって、たとえフリー打撃のライナーが飛んできても直立不動で挨拶する。
2年前に新人王を取ったオフ番組で私は面食らった。
「さすが神宮(亜細亜大)の黄金右腕だね」
「いえ、そんなこと言われても困ります。でも身に余る光栄だと認識すべきなんでしょう」