高市新内閣発足 歴史の暗転か超短命か…本性をあらわにした極右政権の正体と今後(後編)

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選挙で総スカンの敗者連合が国を変える倒錯

自民と維新が一致しているのは政策ではなく、国民生活は二の次三の次ということ(C)日刊ゲンダイ

 それにしてもおかしな話だ。衆参両院の選挙で惨敗した自民党の党員数は約103万人(2024年末)で、日本の全人口(約1.2億人)の1%にも満たないのだ。

 その連中が残り99%を占める国民の生活そっちのけで総裁選とバカ騒ぎ。

 それがようやく終わったと思ったら、公明党の連立離脱に大慌てとなり、やはり前回衆院選で5議席も減らした落ち目の維新にすり寄り、国会で過半数を握ったわけだ。

「烏合の衆」と言うのか。「有象無象」と言うのか。維新の吉村代表(大阪府知事)は「国家観を共にする政党」とかエラソーに言っていたが、そろって選挙で総スカンを食らった敗者連合が国の形を変えるなど言語道断。倒錯していると指摘せざるを得ない。

 そもそも連立政権と言いながら維新が当面の間、閣僚を出さない「閣外協力での形を取る」という意味がよく分からない。

 日本の政治の仕組みは国会と内閣が連帯責任を負う「議院内閣制」だ。政権運営が安定するほか、与野党の姿勢が明確になるという特徴があるのだが、維新のように与野党どっちつかずのスタンスでは政権運営は安定するどころか、より不安定になるのではないか。 

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