日本ハム粉砕の立役者 ソフトバンク川瀬晃は野球偏差値高い「川崎宗則2世」
脇役が大仕事をやってのけた。3勝3敗で迎えた20日のCSファイナルステージ最終第6戦、ソフトバンクの川瀬晃(28)が値千金の勝ち越し打を放った。
「2番・遊撃」でスタメン出場。1-1の同点で迎えた五回2死満塁、日本ハム達の137キロのフォークを右前にはじき返し、一塁ベース上で何度も吠えた。
六回の守備では、中前に抜けそうな打球を好捕。小久保監督は「今年はケガ人が多い中で、川瀬は外れることなく一軍で戦ってくれた。最後に打ってくれて非常にうれしい」と賛辞を惜しまなかった。
プロ10年目。2015年秋のドラフト6位で大分商からソフトバンクに入団した当時は175センチ、63キロの細身で「川崎宗則2世」と呼ばれた。
九州の放送関係者が「スカウトは『内野手としてセンスがあって、川崎が入ったころを思い出す』と言っていました」とこう続ける。
「クセ者タイプで常に相手のスキを狙っている。ある試合で2死満塁からドラッグバントを試みて一塁ヘ猛然とヘッドスライディング。貴重な1点をもぎ取ったことがある。川瀬は『一塁手が深かったから』と平然と言ったが、2死満塁からバントはなかなかできません。三塁を守っていた時には、猛然と打者の目の前までダッシュして送りバントを二塁で封殺。まだ終盤じゃなかったから『勝負し過ぎだ』とコーチにクギを刺されたが、『この試合の勝負どころだと思った』と自分の判断でギャンブル的な守備を仕掛けたそうです。野球偏差値が高いから、小久保監督も重宝しています」
故障明けの正遊撃手・今宮もべンチに入っているが、川瀬は日本シリーズでも出番がありそうだ。