「海と月の迷路」大沢在昌著

公開日: 更新日:

<隔離された島で起きた“密室”事件>

 N半島の沖合に浮かぶ炭鉱の島、軍艦島には、鉱夫など5000人以上が住んでいた。昭和34年、13歳の少女が海で死体となって発見される。赴任したばかりの荒巻巡査が死体を検分していたとき、「死因は」と尋ねた男がいた。下請けの組夫、長谷川だった。長谷川はさらに「満月のときは血が騒ぐ奴がいる」と謎の言葉をつぶやく。やがて、8年前にも13歳の少女が溺死した事件があったことが判明する。

 外界から隔離された島という密室で、閉ざされた人間関係が生み出す犯罪を描いたサスペンス。
(毎日新聞社 1800円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・神谷宗幣代表の「質問主意書」がヤバすぎる! トンデモ陰謀論どっぷり7項目に政府も困惑?

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  1. 6

    フジテレビ「不適切会合」出席の福山雅治が連発した下ネタとそのルーツ…引退した中居正広氏とは“同根”

  2. 7

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  3. 8

    清原果耶は“格上げ女優”の本領発揮ならず…「初恋DOGs」で浮き彫りになったミスキャスト

  4. 9

    選管議論で総裁選前倒しでも「石破おろし」ならず? 自民党内に漂い始めた“厭戦ムード”の謎解き

  5. 10

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます