「翼がくれた心が熱くなるいい話」志賀内泰弘著
■JALスタッフのおもてなしのドラマ
JALグループで働くスタッフのエピソードを基にした小説集。大空や空港を舞台に心温まる16の物語を収録する。
奈保子は、小学生時代、危篤の祖母の元に駆け付けるため母親と鹿児島に飛ぶ。その時の客室乗務員(CA)の対応に感動してCAになる夢を実現した。だが、2010年1月会社が破綻。逆風が吹き、つらい乗務が続く中、奈保子は耳の不自由な客に接したのを機に手話を学ぶことを決意する。(「手話で受け取った『ありがとう』」)
ほかに、亡夫のマイレージの名義変更を依頼してきた客と担当者との心の交流など。JALの奇跡的な再生を可能にしたスタッフたちのおもてなしのドラマを伝える。
(PHP研究所 1300円)